2025/04/07 18:00

ー 赤のワインぶどう ー
【ツバイゲルトレーベ 】
・1922年にオーストリアで開発されたブラウフレンキッシュ種とサン・ローラン種の交配種です。
余市を代表する品種で、やや強めのタンニンと穏やかな酸が特徴です。 耐寒性に優れているため、比較的寒冷な産地でも育ちやすく、土壌を選ばず病気に強い。しかし、最近は少し北海道の気候や気温の変化で栽培が難しくなってきています。
【アルモノワール】
・1988年に'カベルネ・ソーヴィニヨン'に'ツヴァイゲルトレーベ'を山梨県果樹試験場で交雑。
冷涼な気候に適しており、栽培が容易で、耐寒性が強く、裂果も少ない。私個人的にとても栽培しやすい品種です。
※ リキュールにしても、とても理想的なワインとリキュールのいいところ取りでタンニンも感じつつ、ワインが苦手な人でも飲みやすい。
【ピノ・ノワール】
・非常に繊細なぶどう品種で、気候や土壌の影響、病害虫の受けやすさ、栽培が難しいという特徴があります。 温帯気候に適していますが、発芽が早いため寒い地域では春先の霜で被害が出ることもあります。当園でも最初のころは収量がうまくいかず、苦労しました。
【メルロー】
・日本では長野県が有名で、より軽やかさの感じられるスタイルになり、ほのかなグリーン香を感じることもあります。粒は大きめですが、房がバラバラで通気性が良いく病気になりにくいと感じています。アルモノワールに匹敵する育てやすさだと思っています。
ー 白のワインぶどう ー
【ケルナー】
・耐寒性があって早熟、収穫量も多いと三拍子揃った優等生ブドウで、ドイツにおいては交配品種の最高傑作と言われてきました。
日本でも1970年代にドイツと気候が似ている北海道に導入され、現在でも多く栽培されています。 甘口から辛口まで幅広くワインとして楽しまれています。
※リキュールでは、紅茶っぽい香り味わいになりとてもおいしいです。
【リースリング】
・一番の特徴は、酸味が強いが、その中に豊かな香りがあります。ただ酸が強いわけではなく、そのなかに甘味もきちんとあり甘みと酸味の程よいバランスに優れています。
栽培観点では、樹・枝が固いのが特徴。当園だけかもしれませんが、植樹してから3‐4年は樹勢が強く収量をうまく調整できませんでした。
※リキュールにすると、紅茶のような香りや味わいが出ます。
【ピノグリ】
・ピノ・ノワールが突然変異で皮の色がピンク色になったものです。灰色がかった緑色から黒ぶどうと見間違えるように濃い色調まで様々な外観になりますが、グリ系のぶどうの中でも濃いめの果皮が特徴です。ピノグリの房の中に、ピノノワールが現れたりします。これも突然変異でできた品種ならではなのかもしれません。
【シャルドネ】
・ピノ・ノワールとグエ・ブランの自然交配と言われています。
白ブドウの中でも特に知名度の高い品種で、白ワイン品種の女王とも呼ばれています。 栽培地や醸造方法によって大きく味わいが異なります。 簡単に言えば、個性がないことが個性。だからこそ誰にも嫌われず、いい意味で「飲みやすく」、世界中で愛されています。
【ミュラートゥルガウ】
・リースリングとマドレーヌ・ロワイヤルの交配
耐寒性が強いので、北海道で広く栽培されています。収量率がとてもよく、1房がとても大きいです。それゆえ当園では油断しているとすぐに灰カビ病などの病気にかかりやすくなります。毎年収穫スタートはミュラートゥルガウから行います。